南紀白浜温泉と言えば、東の熱海、西の別府と並ぶ古い歴史を持つ温泉郷で、湧き出る湯も多く紀南の発展に大きな役割を果たしています。この由緒ある白浜温泉郷を近代的な温泉町として今日の繁栄の礎を築いたのが御坊出身の小竹岩楠です。

白浜は古くから温泉が自然に湧き出して『牟婁の湯』として親しまれて来ましたが、白浜温泉は大正の中頃から人間の力によって温泉を掘り、計画的に開発された新しい温泉地です。田辺の人たちが温泉を掘りましたが井戸掘りの方法であったので成功しなかったと言う話を聞いた岩楠は、その権利を譲り受け海中温泉掘削と言う困難な工事であったが、大正9年、108メートル掘ったところで温泉が湧きだし掘削工事は成功しました。

次に、旅館白浜館の建築に着手、翌年9月に完成しました。緑のタイル張りの浴槽には海中温泉から引いた湯がとうとうと流れていました。

東町通りには、小竹家と隣接して岩楠の胸像が立っています。

 

ーー御坊市HPより転載ーー