ここでは、滝本坊跡 について紹介します。

在所:京都府八幡市八幡

【ポイント】

①.江戸時代初め松花堂昭乗が住職を務めた坊

②.遠州と共に造った「閑雲軒(カンウンケン)」空中茶室が有名である。

【関連写真】

 瀧本坊跡2019_12_16 金只   標柱(滝本坊跡)2019_12_16 金只   

 案内板(東谷滝本坊跡)2019_12_16 金只   建物配置図   

 慶應2年(1866)に描かれた滝本坊   閑雲軒イメージ図   

【補足説明】

①.現地案内板より

 江戸時代初期に「寛永の三筆」の一人と称された松花堂昭乗が住職をつとめた坊です。現代では「松花堂弁当」の由来としても有名ですが、書画だけでなく茶の大成者でもありました。江戸城など幕府の数々の建築を手掛け、将軍の茶道師範でもあった小堀遠州は明乗の親友で、この瀧本坊には遠州と共に造った「閑雲軒(カンウンケン)」があり、詳しい絵図面も残されています。

 平成22年(2010)の発掘調査では、坊跡の地面の上に、南にあった客殿の礎石と、北には漆喰作りの瓢箪型の池が見つかりました。さらに、絵図をもとに東の崖の斜面を調査したところ、建物の柱を支えた礎石の列が30mに渡って見つかり、閑雲軒の北に懸け造りの書院があったことがわかりました。茶室「閑雲軒」は7mの柱で支えられ、床面のほとんどが空中に迫り出した「空中茶室」ともいうべき構造であったことが判明しました。

【参考情報】

インターネット:瀧本坊跡・石清水社・松花堂跡